「初期化」の版間の差分
Skylinekakkoii (トーク | 投稿記録) |
M (Kapikapi がページ「基本セットアップガイド」を「初期化」に移動しました) |
||
(他の1人の利用者による、間の6版が非表示) | |||
1 行 | 1 行 | ||
− | [[image:Moby6.jpg|フォーミュラルノーに乗るRobert Bjorkman]] | + | [[image:Moby6.jpg|500px|フォーミュラルノーに乗るRobert Bjorkman]] |
''By Robert "Moby" Bjorkman'' | ''By Robert "Moby" Bjorkman'' | ||
188 行 | 188 行 | ||
個々のギアもまた、特定のコーナーに最適化するように変更することができます。 | 個々のギアもまた、特定のコーナーに最適化するように変更することができます。 | ||
− | ==== デフ | + | ==== デフ ==== |
− | + | デフ (ディファレンシャルギア) は、説明するにはかなり複雑な装置です。 | |
ギアボックスから駆動輪への中間にある部品で、左右の駆動輪の動きの差を制御します。 | ギアボックスから駆動輪への中間にある部品で、左右の駆動輪の動きの差を制御します。 | ||
281 行 | 281 行 | ||
# '''準備:''' 最初のラップでは、タイヤ温度画面をONにする(F9)と良いでしょう。これによってタイヤ温度を見ることができます。青は、タイヤが冷えていることを意味します。最初のラップは常にタイヤを温めることを念頭に置きましょう。冷えたタイヤから得られるフィードバックは役に立ちません。緑は、タイヤ温度が最適な範囲に入っていることを意味します。赤はタイヤが熱すぎることを意味し、黒はパンクを意味します。 | # '''準備:''' 最初のラップでは、タイヤ温度画面をONにする(F9)と良いでしょう。これによってタイヤ温度を見ることができます。青は、タイヤが冷えていることを意味します。最初のラップは常にタイヤを温めることを念頭に置きましょう。冷えたタイヤから得られるフィードバックは役に立ちません。緑は、タイヤ温度が最適な範囲に入っていることを意味します。赤はタイヤが熱すぎることを意味し、黒はパンクを意味します。 | ||
− | |||
# '''テスト:''' 今あなたは2周目にいるはずです。タイヤは緑を示しています。1周目を終え、あなたは車に対するおおよその勘を持っているはずです。適切にテストをするとは、レースの速さで走行することを意味します。遅すぎれば、正しいデータやバランスが取れません。速すぎれば、壁にぶつかる羽目になります。2周目の間は、各コーナーで、コーナリングバランス、ブレーキ、そして回転数を覚えて下さい(メンタル・ノート)。 | # '''テスト:''' 今あなたは2周目にいるはずです。タイヤは緑を示しています。1周目を終え、あなたは車に対するおおよその勘を持っているはずです。適切にテストをするとは、レースの速さで走行することを意味します。遅すぎれば、正しいデータやバランスが取れません。速すぎれば、壁にぶつかる羽目になります。2周目の間は、各コーナーで、コーナリングバランス、ブレーキ、そして回転数を覚えて下さい(メンタル・ノート)。 | ||
− | |||
# '''データ解析:''' 3周目に入るときには、2つの選択肢があります。 | # '''データ解析:''' 3周目に入るときには、2つの選択肢があります。 | ||
## 全てのコーナーのメンタル・ノートをとるまで走行を続けます。 | ## 全てのコーナーのメンタル・ノートをとるまで走行を続けます。 | ||
445 行 | 443 行 | ||
LFSでは、タイヤにはサイクルがあります。 | LFSでは、タイヤにはサイクルがあります。 | ||
− | + | 低い温度から始まり、摩擦によって徐々に温度が上昇していきます。そして、ピーク温度付近では、摩耗が激しくなります。 | |
− | + | ||
− | + | ピーク温度を過ぎると、タイヤは徐々に放熱されていきます。 | |
− | + | ||
− | + | LFSでは放熱効果は実際のタイヤよりも大きめに設定されています。いくつかのコースではタイヤの温度を適正に保つ必要があります。 | |
+ | |||
+ | 温まり過ぎるとタイヤは最終的にパンクしてしまいます。 | ||
+ | |||
+ | 適度なキャンバーを設定し、スライド量を出来る限り小さくすると、タイヤを長持ちさせます。また、ピーク温度を下げます。 | ||
+ | |||
+ | もう少し細かい話をすると、柔らかいスプリングはタイヤの寿命を長くしますが、これはLFSではあまり効果がありません。 | ||
+ | |||
+ | トーをつけると、転がり抵抗となります。 | ||
+ | |||
+ | 空気圧を高く設定すると、ピーク温度が下がります。また、より正確なハンドリングをもたらします。 | ||
+ | |||
+ | さらに、変形しづらくなり、タイヤウォールが曲がりづらくなることで、空気圧の低いタイヤよりも使用するエネルギーが少なくなります。 | ||
− | + | まとめると、タイヤの空気圧を上げると、転がりやすくなる代わりにトラクションやグリップが失われるということです。 | |
− | + | ||
− | + | 速く走るためには、コントロールしやすい適度な空気圧を保つことが重要です。 | |
− | |||
===== 最後に ===== | ===== 最後に ===== | ||
489 行 | 498 行 | ||
{{Guides}} | {{Guides}} | ||
− | <!-- | + | <!-- 他言語へのリンク --> |
+ | [[cs:Základní nastavení vozu]] | ||
[[de:Grundlegende Setup Anleitung]] | [[de:Grundlegende Setup Anleitung]] | ||
[[en:Basic Setup Guide]] | [[en:Basic Setup Guide]] | ||
− | |||
− |
2020年5月2日 (土) 04:58時点における最新版
By Robert "Moby" Bjorkman
ほとんどの人は、自分のドライビングスタイルに合うように現在のセットアップを調整することに問題を持っています。
あなたが速いと感じるセットアップを持っていても、それをより良くチューンする方法を知らないだけかも知れません。
セッティングの説明へようこそ。
このガイドは、セットアップの組み立て方とその発展方法を理解する手助けとなります。
基本
このガイド中の情報を理解するためには、まずいくつかの基本情報(物理がどのように働くか)を知らなければなりません。
セクション1.1-0~1.5.1は、すべてのレーシング ゲームに共通の事項です。
セクション2.1.0~2.3.4は Live for Speed でのみ使えるデータです。
基礎レーシング物理
非常に簡単に言えば、レースというのは"荷重がどこへ行くか?"のゲームです。
高速に移動する車にブレーキをかけているとき、全荷重は車の前へ移動します。
加速するとき、全荷重は後へ移動します。
左へ曲がるとき荷重は右へ行き、そして反対に右に曲がるときは荷重は左へと行きます。
車は、あなたが行きたい方向に応じて動き回ろうとする質量を持っています。
私たちがやろうとしているレースとは、この動作を制御することです。
そのための多くの部品があります。
スプリング
車の質量は、移動するときにエネルギーを生じます。
スプリングはこのエネルギーを吸収します。
シャーシで生じたエネルギーは、ばねを通じてタイヤに影響を及ぼします。
これは、スプリングが硬い場合には、シャーシからのエネルギーのほとんどがばねによって吸収されることを意味します。
そうするとシャーシの動きが速くなりますが、一方タイヤの移動量(ストローク量)が減少します。
そのためでこぼこなトラックを走行しているときには、タイヤは路面の凹凸を飛び越えてしまい、地面と接し続けることができません。
ダンパー
ダンパーは、車の質量を制御するためのさらなる調整を可能にします。
ダンパーの助けによって、サスペンションが、どの程度の速さで伸縮するかを制御することができます。
これは、コーナーの異なるポイントでのサスペンションの動きを制御することができることを意味します。
理解を助けるよう、ひとつのコーナーを示しましょう。
コーナー入口: あなたはブレーキをかけ、シフトダウンを開始します。
荷重: 荷重は車の前方に移動します。フロントダンパーは縮み、リアダンパーは伸びます。
エイペックス(コーナー中部): あなたはコーナーに入り、ブレーキペダルを放します。
荷重: このとき荷重は車の横方向へ移動しています。コーナーに対し外側のダンパーは縮み、内側のダンパーは伸びます。
コーナー出口: あなたはアクセルペダルを踏み、加速を始めます。
荷重: 荷重は車の後方へ移動します。リアダンパーは縮み、フロントダンパーは伸びます。
結論としてセッティングするべき場所をまとめるとこうなります。
フロント | リア | |
---|---|---|
入口 | ダンパー縮み側 | ダンパー伸び側 |
出口 | ダンパー伸び側 | ダンパー縮み側 |
ダンパーをより柔らかくするほど、より速く荷重移動します。より硬くすれば、より遅く荷重移動します。
もし車が旋回に入ろうとするときアンダーステアであるなら、フロント側により多くの荷重が必要ということです。
フロント側を柔らかくしてより沈み込むようにする、あるいはリアダンパーの伸び側を柔らかくしてリア側がより持ち上がるようにすることで、よりフロント側に荷重移動するようにすれば、このアンダーステア特性を変えることができます。
もし車がコーナー出口でオーバーステアであるなら、リアダンパーの縮み側を硬くして後ろへの荷重移動を少なくする、あるいはフロントダンパーの伸び側を変更しフロント側があまり浮き上がらないようにして荷重移動を少なくすることができます。
アンチロールバー
コーナーを走り抜けるときには、車の質量は横方向へ移動します。
アンチロールバーは、左右のサスペンションに接続し、質量の移動量と歩調をあわせてサスペンションの位置関係(ジオメトリ)を保ち続けます。
簡単に言えば、これは左右の質量の移動量を制御します。
そのため車が横に傾いているときも、タイヤは最大のグリップを保てます。
アンチロールバーを使用することで、過剰に硬いスプリングに頼ることなくロール剛性を増加させることができます。
適切に選択されたアンチロールバーは、乗り心地の硬さを増加することなく、コーナーでのボディのロールを減らし、トラクションを向上させ、タイヤグリップを維持させます。
硬いアンチロールバーは安定性を増やしますが、代わりに利用可能ななんらかのトラクションを失います。
アンチロールバーは車全体のバランスを調整する非常によい部品です。コーナーバランスの個々の部分を変更したいならダンパーセッティングを用いるべきですが、全体のバランスを変更する必要がある場合はアンチロールバーを調整しましょう。
車高
このセッティングは地面と車との間隔を調整します。
より低いセッティングは車の重心をより低くし、全体的なハンドリングの助けとなります。
しかしながら、車高の低すぎる車を走らせていると、特に縁石や路面のこぶ上で、地面に接触させてしまったり、サスペンションがそれ自身の持つ移動可能量よりも多く動こうとします。
これは速度や制御を失う結果となります。
ステアリング
最大切れ角: ハンドルをいっぱいに切ったときに前輪の角度がどれだけ変わるか。
キャスター: 車を横方向から見たときのサスペンションの角度です。ステアリング時のタイヤのキャンバーを制御します。簡単に言えば、大きなキャスターは高速時により安定し、小さなキャスターは低速時により安定します。
パラレルステア: ステアリング角度の増加につれフロント両輪の切れ角が変化する割合です。高い値では、ステアリング時にトーインになり、低い値では、ステアリング時にトーアウトになります。
車輪
車輪は車を地面に接続するものです。ここにはいくつかのオプションがあります。
トー
車輪がそちらへ進むよう初期設定された角度です。トーインは安定性を高めます。トーアウトは回頭性を高めますが、車をよりナーバスにします。
キャンバー
キャンバーが大きいほど、車は直線では速くなります。タイヤの接地面が少なくなるためです。
しかし大きなキャンバーはブレーキング性能や加速性能を減らしてしまいます。
普通のトラック(オーバル以外)でレースを行うすべてのレーシングカーは、ネガティブキャンバーになっています。
ネガティブキャンバーに設定すると、コーナーの外側の車輪の接地面積が最適化されます。
オーバルトラックには一方向のコーナーしかなく、かつ非常に大きなバンクがあり、外側の車輪には多量のネガティブキャンバーと、内側の車輪にはポジティブキャンバーが必要とされます。このように設定すると内側のタイヤもまた接地面積が最大になります。
キャンバー補正のためのタイヤ温度の読み方
もしタイヤ温度が以下のようになっていたら、キャンバーのつけすぎです。
外側 | 真ん中 | 内側 |
---|---|---|
70 | 81 | 110 |
もしタイヤ温度が以下のようになっていたら、キャンバーが不足しています。
外側 | 真ん中 | 内側 |
---|---|---|
90 | 80 | 55 |
空気圧
タイヤの空気圧を調整します。空気圧が低いほどグリップは高くなり、反対に空気圧が高いほど直線で速くなります。空気圧が高いほど、精密なハンドリングが必要とされます。
ギアボックス
ギアボックスはエンジン回転数と、エンジンから車輪に伝わるトルクの量を制御します。ギアボックスは異なるギアレシオセッティングを用いて最適化され、そのためエンジンは常に適正な回転数で動作します。
ギア
ここでは、ギアボックスの個々の構成品を設定できます。
ファイナルギアは、より大きな加速性またはより高いトップスピードのどちらかを得るように、ギア設定全体を制御できます。
個々のギアもまた、特定のコーナーに最適化するように変更することができます。
デフ
デフ (ディファレンシャルギア) は、説明するにはかなり複雑な装置です。
ギアボックスから駆動輪への中間にある部品で、左右の駆動輪の動きの差を制御します。
デフの種類やその作動量を選択することによって、各駆動輪の駆動力を変更することができます。
デフの種類
ロックデフ: 左右の駆動輪の駆動力を等しくします。各駆動輪は同じ距離を移動します。 しかし、旋回時など、車輪が同じ距離を移動しないときには、抵抗力を生じます。 ロックデフを持つ車はまっすぐに前進したがるので、ドラッグレースには完璧です。
オープンデフ: 各駆動輪はスムーズに動くよう(=抵抗力が生じないよう)に回転します。 しかし、左右の駆動輪のどちらかがグリップを失うと、その車輪は抵抗が加わるまで回転し続けます。 トラクションを失いやすいため、レースには適しません。
機械式LSD: オープンデフとロックデフの中間の性質を持ちます。 ある程度スムーズさを保ったまま、左右の駆動輪の回転数の差を制限します。 よくあるのは、イニシャルトルクと作動時の効きを調整できるものです。 これによってスロットルオフ時と、スロットルオン時で、どの程度ロックさせたいかを制御できます。
ビスカス LSD: これは機械式LSDに似ていますが、速度に反応して作動します。 片方の車輪がもう一方の車輪より速く回転していたら、遅い方の車輪に力を伝えようとします。 左右の車輪の回転差が大きければ大きいほど、遅い方の車輪により多くの力が伝わります。 機械式LSDに比べると、作動する力が弱いことが特徴です。
実際のレース環境においては、ほとんど機械式LSDのみが使用されています。
ブレーキ
車を止めるのはブレーキです。制動力(=ブレーキディスクに加える圧力)を設定することができます。
この制動力はほぼテストによってのみ決められます。フルブレーキングを行ったときにロックするかしないかくらいの値が適切です。
異なる状況に対応できるよう、ブレーキバランスを変えることもできます。
ブレーキバランスとは、フロントブレーキとリアブレーキに伝わる圧力のバランスのことです。
最適な値は50対50でしょうが、ブレーキング時には車のフロントに荷重が移動しており、リア側はより少ない質量であるため、後輪はロックしやすくなります。
したがって適切な値は、およそフロント60%、リア40%のあたりです。(ただし、車によってはフロント75%くらいが適切であることもあり、一概には言えません。)
ブレーキング中にリア側がロックするなら、ブレーキバランスをフロント側に割り振る必要があります。フロントとリアが同時にロックするなら、それが最適なセッティングです。
エアロダイナミクス
車周辺の空気の流れは、ウィング、車の形、またグランドエフェクトによって調整できます。
ウィングは、車をトラックに留まらせるダウンフォース(ネガティブリフト)を生みます。
これによって、トップスピードを犠牲にする代わりに、コーナーをより速く回れるようになります。
リアウィングを1ノッチ調整したらフロントウィングを2ノッチ調整するようにすると、車のバランスが同一に保たれます。
グランドエフェクトとは、走行中の車の下の空気の圧力が真空状態に近づくことで、車を地面に吸い付かせる効果のことです。
これは、いわゆるベンチュリ効果によって作られます。
グランドエフェクトは車高にほぼ比例し、車高が低い(=車が地面に近い)ほど、より効果が得られます。(車高に比例するグランドエフェクトはLFSでは未実装です。)
ゼロからのセッティング工程
車の基本がわかったところで、これらの情報を有効に利用する方法を学ぶ必要があります。
現実世界のほとんどのレースエンジニアは、テスト日やテストセッションの自分なりのモデルを持っています。
これからモデル一つの例をお教えしましょう。誰にでも適合するとは限りませんが、これはあなたに作業のベースを提供し、あなたが自身のモデルを作ることを助けることでしょう。
一番大きく違うのは、シム・レーシングにおいては守るべき予算がないことです。
現実世界の例としてこれを説明しますが、"Live For Speed"プラットフォームにもマッチするはずです。
この節は、読者がクラッシュせずに2周走れることを前提としています。
トラック・デイ
トラック(サーキット)での最初の日です。
いくつかのセッティング目標を持って、ざっくりとセットアップが出来ているはずです。
あなたがその車に対して全く初めてであるなら、サスペンション、ステアリング、エアロダイナミクス、さらにデフを、中くらいにセットしてください。
そのサーキットは高速コースですか?低速コースですか?それによってギアボックスのセッティングの出発点が決まります。
走行するであろう周回数に合わせて、それを走り切れるくらいの量の燃料を補充してください。
ステップ
- 準備: 最初のラップでは、タイヤ温度画面をONにする(F9)と良いでしょう。これによってタイヤ温度を見ることができます。青は、タイヤが冷えていることを意味します。最初のラップは常にタイヤを温めることを念頭に置きましょう。冷えたタイヤから得られるフィードバックは役に立ちません。緑は、タイヤ温度が最適な範囲に入っていることを意味します。赤はタイヤが熱すぎることを意味し、黒はパンクを意味します。
- テスト: 今あなたは2周目にいるはずです。タイヤは緑を示しています。1周目を終え、あなたは車に対するおおよその勘を持っているはずです。適切にテストをするとは、レースの速さで走行することを意味します。遅すぎれば、正しいデータやバランスが取れません。速すぎれば、壁にぶつかる羽目になります。2周目の間は、各コーナーで、コーナリングバランス、ブレーキ、そして回転数を覚えて下さい(メンタル・ノート)。
- データ解析: 3周目に入るときには、2つの選択肢があります。
- 全てのコーナーのメンタル・ノートをとるまで走行を続けます。
- 停止して、温度をチェックしそのメモをとります。(1.2.2)にしたがってキャンバーを修正します。テストの間、定常的にタイヤと温度に注意することは必須であり、キャンバーが適切であることを常に確認しなければなりません。適切なセットアップを探す際に、通常より多めのキャンバーで走行する場合もあります。
解析
ガレージにいる間、メンタル・ノートを思い返してください。最大の問題はなんでしたか?
セットアップを変更するときは、一度にひとつだけ調整してください。一度にまとめて調整してしまうと、やり過ぎの結果になってしまったり、何が良くなって何が悪くなったのかがわからなくなることがあります。
そして、ステップ1,2,3を再び繰り返してください。ひとつだけ変更して、また同じことを行います。
次は何を調整しましょうか。
ここに、着目点のサンプルリストを示します。まずはこのリストをやや迅速に一通りやり、セットアップのベースを探しましょう。
(なお、これらの変更の間、筆者は常ににキャンバーを変更し続けていますのでご注意を。)
- ブレーキ
- スプリング
- アンチロールバー
- エアロダイナミクス/ギアボックス
- ダンパー
- ステアリング、キャスター、パラレルステア
- タイヤ空気圧
ほとんどの変更は、セットアップの他の項目に影響する結果となります。
例えば、エアロダイナミクスはトップスピードやコーナリングスピードに多大に影響を及ぼすので、異なるエアロセッティングに合うよう、ギアボックスを調整する必要があります。
このリストを数回やる必要があるかも知れないことを覚えておいてください。
セットアップを作りこむのは、時間を消費することです。
これをこなせば、最終的に、あなた向けの完璧なセットアップを見つけることができるでしょう。それがこのガイドの目指すものです。
既存のセットアップのチューニング
LFSでは、セットアップを他のプレイヤーに送信する"SS(Share Setup)"機能があります。
また、セットアップファイルをインターネット上でやり取りすることも出来ます。
以下は他人のセットアップをチューニングする際のガイドです。
異なるコントローラ
各々のハンドルコントローラおよびコントローラセッティングに対し、どのパラメータが特別でしょうか?
各パラメータを理解することはあなたのコントローラを調整する助けとなるでしょう。
これらのセッティング項目は ガレージ の ステアリング で見つかります。
最初にあるのは最大切れ角です。この値はハンドルがフルロックまでに何度回るかを意味します。
あるセッティングについて、他のプレイヤーはとても安定していると感じているのに、あなたはクイック過ぎると感じる場合には、このパラメータを減らすべきです。
ステアリングが思っているより回っていないと感じるなら、このパラメータを増やすべきです。
セットアップ製作者とステアリング径が異なる場合、この値を調節することで乗りやすくなる場合があります。
さて次の設定は、回転角です。
スライダーの上に値が書いてあり、基本的にはこれが推奨値です。
しかし、ほとんどの人はその値を使用していません。(これはオプションメニューのハンドル回転角と、とても関係しています。)
推奨値に対し 30~35%あたりの値に設定すると、より的確である場合が多いです。しかしながら、このやりかたはすべてのコントローラで望ましい効果があるとは限りません。
これら両方の値を、あなた自身に合うように試すとよいでしょう。
この作業は、あなたのすべてのセッティングについて必要かも知れませんが、セットアップを組んでいるうちに、あなたは、何が何に影響するかすぐにわかるようになるでしょう。
セッティングにあなたのハンドルをマッチさせたら、あなたは、そのセッティングがどう働いているか、そして特定のセッティングに何の長所があるのかを分析できるようになっていることでしょう。
解析
まずは、(2.1.2)を読んでください。
良いセットアップを入手した場合、あなたは少しの変更をするだけで良いでしょう。
しかし、自分好みのセットアップを入手したのに、速く走ることができないことがあります。この場合はどうすればよいでしょうか。
セットアップを共有すること自体は問題ではありません。しかし、共有したものをそのまま使うだけでは、成功には至りません。
異なるドライビングスタイルや、異なるコントローラとその設定は、そのセットアップを使うに当たってバランスを崩します。
ワールドレコードが出たセットアップを、違うコントローラを使う他のプレイヤーが使っても、ワールドレコードが出るわけではありません。
新しいセットアップを受け取ったときには、まず自分の使っていたセットアップと比較することが重要です。
そのセットアップは何故良いとされているのかを分析しましょう。
あなたのセットアップと大きく異なるパラメータはありませんか?
フロントとリア、ギアボックスを分けて分析すると良いでしょう。
そして、色々なセットアップを試して、あなたにとってベストなセッティングを一つのセットアップにまとめましょう。
ただし、そのためにはまず、受け取ったセットアップの基本を理解しましょう。
速さ vs 安全性
速く走ることは、物理の限界を目指すことです。
限界に近づく程、徐々にコントロールを失います。
世界で一番速いプレイヤーとは、コントロールを失わなずに車の限界を引き出すプレイヤーであるということです。
たいていの場合、直線で速くすると、コーナーで遅くなります。
これまでのステップで、しっかりとしたバランスのセットアップが出来たら、今度はより速く車を走らせるために、コントロールを失わないギリギリのセットアップを作りましょう。
これは以下のステップを踏むことで可能です。
- ダウンフォースを減らす: フロントを2ノッチ下げるのに対し、リアは1ノッチ下げましょう。まだ余裕があるようであれば、さらに下げましょう。
- タイヤの空気圧を上げる: 上げ過ぎるとトラクションを失います。
- ギア比を最適化する
- トーを減らす: トー角が0に近ければ近いほど、直線での抵抗は少なくなります。コントロールできるのであれば、0に近い方がより良いです。
あなたが、コントロールを失わない限界まで、このサイクルを繰り返しましょう。
これでもまだワールドレコードに届かないようであれば、下に進んでください。
自分自身の技術の向上
成功の秘訣は準備と練習にあります。
セッティングを作りながら練習することは、ワールドレコードという大きなパズルの大事な一つのピースです。
ワールドレコードのリプレイを見たり、他の上手なプレイヤーと一緒に走ることは、このピースを作るのに大きく役立つでしょう。
これらと比較して、自分の走りのどの部分が遅くて、何が悪いのかを分析しましょう。
この分析を行うことで、「ここでもう少し早く走れるのか!」と気づくことができると思います。
耐久セットアップ
近頃は長距離レースが人気です。耐久レースには良いセットアップを持つことと、首尾一貫したドライバーを持つことが重要です。
タイヤを持ちこたえさせることはとても複雑なことであり、それは組み合わせに応じて異なってきます。例えば、燃料タンクが満タンのときのバランスと、空のときのバランスとは異なるなど、様々な要因が関わってきます。
解析
まず初めにするべきことは、現在のセットアップでフルスティントをこなすことです。
燃料タンクを満タンにし、タイヤがコントロールできなくなるほど熱くなるか、パンクするまでプッシュし続けてください。
このデータはスティント内での妥協するべき点を見つけるのに役立ちます。スティント間を全て完璧なバランスでこなすことはほとんど不可能です。
スティントの開始は弱アンダーステアとなるようにセッティングすると良いでしょう。燃料が消費されるに従ってアンダーステアが消され、徐々にニュートラルステアに向かっていくでしょう。スティントの終わりにはオーバーステアになるようになるとより良いです。
スティントの内、タイヤが最高温度に達したときが最も重要なポイントです。最高温度に達した後は、タイヤの温度はゆっくりと下がっていきます。
タイヤが最高温度に達したとき、あなたは最も価値のあるラップを引き出せるでしょう。
このようにすればあなたは簡単に車の限界を引き出すことができるはずです。
タイヤ
LFSでは、タイヤにはサイクルがあります。
低い温度から始まり、摩擦によって徐々に温度が上昇していきます。そして、ピーク温度付近では、摩耗が激しくなります。
ピーク温度を過ぎると、タイヤは徐々に放熱されていきます。
LFSでは放熱効果は実際のタイヤよりも大きめに設定されています。いくつかのコースではタイヤの温度を適正に保つ必要があります。
温まり過ぎるとタイヤは最終的にパンクしてしまいます。
適度なキャンバーを設定し、スライド量を出来る限り小さくすると、タイヤを長持ちさせます。また、ピーク温度を下げます。
もう少し細かい話をすると、柔らかいスプリングはタイヤの寿命を長くしますが、これはLFSではあまり効果がありません。
トーをつけると、転がり抵抗となります。
空気圧を高く設定すると、ピーク温度が下がります。また、より正確なハンドリングをもたらします。
さらに、変形しづらくなり、タイヤウォールが曲がりづらくなることで、空気圧の低いタイヤよりも使用するエネルギーが少なくなります。
まとめると、タイヤの空気圧を上げると、転がりやすくなる代わりにトラクションやグリップが失われるということです。
速く走るためには、コントロールしやすい適度な空気圧を保つことが重要です。
最後に
ドライバーとして、首尾一貫していることはとても重要です。というのも、あなたがラインやドライビングスタイルを変更したら、セットアップは毎回異なる反応を示すからです。テストする際は、決まった一つのラインをたどるよう走行し、そこから外れないようにしてください。より精度の高いテストデータが得られるでしょう。
クイックリファレンス
車がアンダーステア/オーバステアの挙動を示す場合、以下の表に従ってセットアップを変更すると良いでしょう。ただし、これらは一般論であり、セットアップによっては異なる場合があります。
挙動を示す場所 | アンダーステアになる | オーバーステアになる |
---|---|---|
コーナー入口 | フロントダンパー縮み側を柔らかくする リアダンパー伸び側を柔らかくする キャスターを増やす フロントのアンチロールを柔らかくする リアのアンチロールを硬くする |
フロントダンパー縮み側を硬くする リアダンパー伸び側を硬くする キャスターを減らす フロントのアンチロールを硬くする リアのアンチロールを柔らかくする |
コーナー中部 | フロントのロールバーを柔らかくする リアのロールバーを硬くする キャンバーを増やす フロントのダウンフォースを増やす リアのダウンフォースを減らす |
フロントのロールバーを硬くする リアのロールバーを柔らかくする キャンバーを減らす フロントのダウンフォースを減らす リアのダウンフォースを増やす |
コーナー出口 | フロントダンパー伸び側を硬くする リアダンパー縮み側を硬くする キャスターを減らす フロントのアンチロールを柔らかくする リアのアンチロールを硬くする |
フロントダンパー伸び側を柔らかくする リアダンパー縮み側を柔らかくする キャスターを増やす フロントのアンチロールを硬くする リアのアンチロールを柔らかくする |
基本セットアップガイド | 応用セットアップガイド | テクニカルリファレンス | スキン作成 チュートリアル | オートクロスエディタ | ムービー作成 チュートリアル | スクリプト作成 | Host チュートリアル | LFS プログラミング | ファイルフォーマット |